special voice vol.05 VALニューモデル&ALニューカラー
2020.04.30
special voice5回目は、VAL (バーチカルアセテートライト)とAL (アセテートライト)のニューコレクションをご紹介
株式会社キクチメガネ 柳生 源喜
2004年入社、2010年から商品部に配属され、ブランド/OEM/SGと担当の仕事をこれまでに一通り経験し、今年で10年目を迎える。仕事と家事、育児に追われる今年不惑?の40歳。
tonysame:japan 細井 礼
トニーセイムジャパン代表取締役社長。
2013年、当時トニーセイム直営店のスタッフだった頃、会長から急に卸の営業への異動を命じられる。そしてキクチメガネさまの担当になり、右も左もわからず、沢山ご迷惑をおかけしながらキクチの皆さまに育てていただき現在に至る(未だ日々勉強させていただいております…)
お疲れさまです。
お疲れさまです。
さて早くも5回目のvoiceですが、皆様ご覧いただけてますでしょうか??
なかなか評判良いですよ!
これまでも毎シーズン勉強会を行っていただいていましたが、全員が出席できるわけではないので、こういった形も良いと思います。
さて、今回はどちらのシリーズの紹介でしょうか?
ありがとうございます。本日はVAL(バーチカルアセテートライト)の新型とAL(アセテートライト)の新色コレクションをご紹介しようと思います。
まずはVALの新型TS-10684です。
3回目のvoiceで紹介していただいたのがVALのベストセラーでしたが、今回は新型ですね。
はい。VAL×メタルテンプルです。
VALメタルテンプルといえば、2019SSコレクションのTS-10658。
なんと本社で5名かけています。
…なんと5名ですか?!
それはまたありがたいお話です。。
5色展開なので皆様バラバラのカラーなんでしょうか…?
いや、きっと一部の人は被っています笑
話し合って選んでいるわけではないので笑
とにかく、お選びいただき、本当に嬉しいです。ありがとうございます。
通常のVALとはかけ心地も違いそうですね?
はい。オールアセテートのVALと比べると、かけ心地がしっかりした感じでよりフィット感を感じると思います。
重い感じや圧迫感は感じないので、こちらも良いですね。
デザインも横顔にシャープさが加わる印象です。
はい。テンプルの表面処理は全てIP (イオンプレーティング)メッキにしていますので、耐久性にも配慮しています。
それは安心ですね。落ち着いた単色のテンプルと主張のあるフロントカラーがトニーセイムらしいですね。
ありがとうございます。
メタルテンプルのシリーズは専用設計のリガメントです。
アセテートテンプルと比べるとテンプルが硬いので、リガメントもバランスを取るために硬めの設定にしています。
前回ご紹介したTS-10618とTS-10191Rとの違いがもう一つありまして、こちらはフロントのカットをあえて入れず、フロントのボリューム感を強調しています。
確かに!プラスチックフレームらしい表情ですね。本当にモデルごとに変えているんですね。
はい。それぞれのモデルの個性にあったデザインを施すように意識しています。しっかりした中の軽い装用感は変わらず感じて頂けますので、こちらも是非ファーストチョイスでご提案いただきたいと思います。
次はアセテートライトですね。
2013年から展開している弊社の主力のシリーズです。
新色の解説については、弊社の公式ウェブサイトのvoiceにもアップしておりますので、ご覧いただけますと幸いです。
tonysame:voice
「春の新作コレクション Acetatelight シリーズ」
https://www.tonysame.jp/voice_a/10907277-2/
初めて見たときは衝撃でしたね。T溝でフルリムのアセテートフレームなんてあのとき初めて見ましたし、今でこそ見慣れましたけど、あの頃からトニーセイム全開のカラーバリエーションでしたもんね。
ここだけの話ですが、当時は全国各地で「こんな派手なのあんまり売れないよ。」って言われました。
でしょうね。私も最初は驚きましたけど、結果的に、このカラーがブランドの魅力になりましたもんね。
でも細井さん、最近ちょっと売れ線に走ってません??
いやいや!そんなことはございません!汗
ちゃんとうちらしいカラーリングです!
柳生さんが見慣れちゃってるんですよ!
そうかなぁ…もっと攻めれば良いのにって現場のスタッフからも声が上がってきていますよ。
そうですか…もっと頑張ります!
ところで、アセテートライトってなぜ模倣品が出てこないんでしょう?
単純に、製造の難易度が非常に高く、歩留まりも悪くなってしまうからだと思います。
私が知る限り鯖江の工場でもきちんと形にできるのは2社のみです。
もちろんやればできる工場もあると思いますが、そもそもやってもらえませんので…
正面視1mmですもんね。ちょっとのズレが致命的なんでしょうね。
その通りです。最薄部は0.9mmの設定です。
2mmのリムのフレームで0.1mm誤差がでても問題になりませんが、0.9mmの部分で0.1mmずれると完全にアウトですので…
確かに。それ以外に難しいところはありますか?
磨きの工程が一番難しいです。ダミーレンズの入っていない状態ですとかなり華奢なフレームですので、一般的な磨き方だとリムが変形したり切れたりしてしまいます。
詳しい方法は企業秘密ですが、磨きに使うマシンから違います。
なるほど。本当に手のかかっているフレームなんですね。
はい。ただその分、他のフレームでは提供できないメリットをお客さまには感じていただけると思います。
そうですね。この薄さのおかげでこれまでアセテートフレームが苦手でメタルフレームしか掛けてこなかったお客さまが、初めてアセテートフレームをかけるきっかけにもなっています。
そういう意味で、これまでの常識を覆してくれるフレームということもできると思いますよ。
そういえば、DIPシリーズのなかで、marukaku-Tってあったじゃないですか?
はい。パドマイメージさんとの協業で左右非対称のモデルですね。
DIP: designer invitation project
2019年の秋に発表した、トニーセイムと日本のアイウェアデザイナーとの協業コレクション。3人のデザイナーがそれぞれの個性を活かしたデザインを発表した。
marukaku–Tはパドマイメージ蓮井明治氏によるデザインで、左右のリムが非対称になっているのが特徴。
https://www.tonysame.jp/features/designer-invitation-project/
なんと90歳のお客さまがご購入になり、「ものつくりは左右対称が当たり前だと思っていた。その概念が良い意味で崩れた」とおっしゃっていたそうですよ。
90歳の方の常識を崩せるなんて夢にも思っていなかったですよ…
ただそういう意味でも、ものづくりにおいて常にチャレンジをしていくということが大事なんだと思います。