
2025SS NewCollection “Celluloid Collection”
2025.08.26

tonysame: japan 細井
トニーセイムジャパン代表取締役社長。
視力は良いものの、地元の眼鏡店で出会ったメガネに惚れて購入したことがきっかけでこの世界へ。高校卒業後はアジアを中心とした世界を旅する。40歳3児の父。ビザールプランツ(珍奇植物)にはまり、海外から個人輸入したりしている。

tonysame: japan 塚本
メガネのデザインをメインに販促物やディスプレイなども担当。
最近は可愛い家具を探すのにハマっています。

それでは、今回は新しいCelluloid Collectionについて、お話していきましょう。
よろしくお願いいたします!
tonysameのセルロイドコレクションとしては、3年ぶりのリリースになります。
当時トニーセイムでは1番人気のシリーズでしたよね。
そうだね。当時は、現在のHD Collectionに使用しているメタルテンプルを用いたデザインでした。
細身のフロント+メタルテンプルのデザインは、さらなる色表現の追求をするために、HDアセテートという素材に切り替えました。

tonysame: HD Collection
HD(ハイデンシティ)アセテートと呼ばれる、高密度アセテート素材を使用したシリーズ。
アセテートらしい美しい発色が特徴。
結果的にこちらのHDシリーズも大好評いただくことが出来ましたよね。
そうだね。
そして、それに伴い新しいCelluloid Collectionの開発を2021年頃からスタートさせて、ようやく今年ファーストコレクションを発表することが出来ました。
改めてトニーセイムの考える「セルロイド」という素材に対する向き合い方をお伝えすると、
セルロイドの魅力というと、一般的には「艶」「独特の深みのある色彩」があげられます。また、世界で最初に作られたプラスチックということで、ビンテージライクなデザインをされるブランドが多いという印象です。
そうですね。それに対してトニーセイムが注目したのが「硬さ」。
実はアセテートと比べると非常に硬い。というのが特徴としてあります。

tonysame: Celluloid Colection
上から TSC-001-紅縞、TSC-002-黒笹、TSC-002-茶桜笹、TSC-003-鶯
その「硬さ」をうまく活かすことで、これまでにない細くて繊細なリムを持つデザインを。
というのがトニーセイムのCelluloid Collectionの基本的な考え方です。
セルロイドフレーム=太いものというのが本当に一般的ですからね。
今回の新型も、正面視は上リム1.6mm、下リム1.5㎜と非常に薄くデザインしています。

そこに、トニーセイムらしいカラフルなセルロイド生地を組み合わせることで、
新しいセルロイドフレームの魅力を表現しています。
リガメントも専用設計です。
昔ながらの技法である「カシメ留め」を用いています。

こういった機能性パーツをカシメ留めするメガネってほとんどないからね。
これも素敵なデザインになったと思っています。
確かに。歴史的なデザインにも敬意を払いながら、トニーセイムらしさの表現にもつながっています。
ところで細井さん、今回の新しいCelluloid Collectionを形にするにあたって、苦労した点、難しかった点などはありますか?
そうですね。。。
常日頃、様々な企画を進めているけど、「新しいデザイン」「新しい機能性」など、
当然だけど、新しい価値をお客様に届けられることを目指して企画って進めるよね。
そうですね、、、!

今回のCelluloid Collection、結果としては新しい価値の提供できる商品にはなっているけど、企画段階では、それよりも大切な狙いがありました。
それは「3万円を切る販売価格を実現すること。」
そうでしたね。弊社も含めて、あらゆるメガネの値段が上がっています。
そう。もちろん仕方がない側面はありますが、ただ、私たちのもつグローバルな生産背景をうまく活用することで、それを打破したい。と強い思いでやりました。
結果的に29700円(税込)という価格を実現でき、
取り扱いの店舗さまからもとても喜んで頂けました。
ただ、元々3万円台中盤で展開していたシリーズだから、
「安くなった分、品質が下がったよね。」と言われるわけにはいかない。
そのための品質管理は、徹底的に行いました。


磨きや細部の創り込みなど、一切妥協はしていませんからね。
新しいもの、これまでにないものを生み出すこともイノベーションだけど、
こういった形で、これまでと同等のものを、少しでもお求めやすい価格で実現することも、
一つのイノベーションだと考えています。
今回、このデザインでこの価格を実現できたということは、それをベースに新しいものをさらに開発していくことにもつながりますからね。
今後にご期待頂きたいです。
これからも、頑張っていきます!