UPCYCLE PROJECT アップサイクルで新たな価値を創造

UPCYCLE PROJECT
with MORITA MANABU by WOOD

プロジェクトから派生した新たなコレクションにも注目

廃材をアートへと昇華させる
トニーセイムのアップサイクルプロジェクト。
大好評を博した昨年に続き、
2022年も新たなアーティストとのコラボが始動する。

 昨年、シャンデリアアーティストのキム・ソンへさんとのコラボが好評を博したトニーセイムのアップサイクルプロジェクト。第2弾となる今年は、新進気鋭のアーティスト、MORITA MANABU by WOODとタッグを組む。

 MORITA MANABU by WOODは、2014年にRed Bullのクリエィティブを担当すると瞬く間にストリートカルチャーの世界で注目を集めた。もともとグラフィティ(壁画アート)を得意とするアーティストではあるが、近年はキャンバスに絵を描くことが増え、2022年4月に行われた個展では約50点の絵画を披露した。そして、もう一つ、彼を語る上で欠かせないのが、使用済みのスプレー缶を用いたオブジェだ。彼の独特の世界観を表現したアートピースは、いずれも多くの人を魅了し、支持されている。今回のプロジェクトに彼が選ばれたのも、こうした作品づくりにトニーセイムが共鳴したからにほかならない。

「SAND MASK Ⅱ」と名付けられた立体アート。彼にかかれば、本来はごみとして捨てられるスプレー缶なども、力強く躍動感あふれるアートへと生まれ変わる。

 今回のコラボについてMORITA MANABU by WOODは「デザインとディテールに定評のあるトニーセイムとのコラボはプレッシャーもあるけど、僕の世界観とうまく合体させてより多くの人たちに届くように精一杯取り組みたい」と意気込みを語る。

 一方、代表の細井さんも「昨年のプロジェクトでは、多くのお客さまに喜んでいただきましたが、同時にスタッフの意識にも大きな変化が見られたんです。たとえば、環境に優しい素材の使用を促したり、梱包材のリユースのアイデアを提案したり。こういう意識が芽生えたのも、このプロジェクトのおかげです。だから、第2弾はさらに一歩踏み込んだチャレンジをしたい。お客さまはもちろん、スタッフも楽しめるのが、このアップサイクルの魅力だと思います」と話す。

 今回のプロジェクトでは、不用となったメガネでオブジェを作るだけではなく、MORITA MANABU by WOODとのコラボによる新たなコレクションも登場する予定だ。「僕らがこのプロジェクトで目指すのは、アイウェアブランドとアートを合わせることでより強いエネルギーを生 み出し、新たな付加価値を提供することです」と細井さん。

 このプロジェクトの全貌が披露されるのは、2022年秋の予定。待望の新作に期待が高まる。

今回のMORITA MANABU by WOODとのコラボについて、細井さんは「人間のさまざまな葛藤を内包しながらも、ポジティブさも感じられるものにしたい」と意気込みを語る。

色鮮やかに表現されたキャラクターは、サーバー上に生まれたAI(人工知能)。名前を“ミライくん”という。

スプレー缶を用いて絶妙なグラデーションで描かれたアートは、グラフィティを得意とするMORITA MANABU by WOODならではの作品だ。

人間の感情に興味津々のミライくんが想像する「無関心」「不安」「恐怖」がポップに表現された3枚の絵。細井さんはこの絵を見て、自身の今のマインドにとても近いと感じたそうだ。「ビジネスに不安はつきものだけど、それでもポジティブに攻めていく姿勢は持っていたいですね」。